読書

ヨハン・テオリン「黄昏に眠る秋」

スエーデンの作家ヨハン・テオリンのデビュー作ミステリー「黄昏に眠る秋」を読みました。 近年、北欧の作家が注目されているとの事なので、数々の賞を取り世界20か国以上で刊行され高い評価を受けているというこの作家の作品をまず読んでみようと思いまし…

ケン・フォレット「巨人たちの 落日」

ケン・フォレットの新大作「巨人たちの落日」(上・中・下)三冊、読み終えました。 この作品は、20世紀をテーマにした(百年三部作)の第一作との事です。 この長い作品、いつもの様に大抵夜寝る前に読むので、半眠り状態で読んだか読んでないか定かでな…

田澤耕「物語 カタルーニャの歴史」

法政大学教授で、カタルーニャ語やカタルーニャ文化の専門家の田澤耕氏の著作です。 スペイン、バルセロナに関心があり、バルセロナを舞台にした小説などもいくつか読んで、スペインの中でもバルセロナを中心とするカタルーニャが独特の文化を持っているとい…

アランナ・ナイト「修道院の第二の殺人」

修道院と言う題名の言葉に惹かれて読んでみました。 このアランナ・ナイトという作家は、沢山の作品を出していて、この作品はファロ刑事シリーズの第一作のようです。 主人公ジェレミー・ファロ刑事は、人気のキャラクターと言う事ですが、今まで知りません…

ピーター・トレメイン「サクソンの司教冠」

ピーター・トレメインの修道女フィデルマ・シリーズの長編第2作。 日本での翻訳出版が、原作のと順序が変わっていたのが、前回の第一作の出版から元に戻ったような感じで、落ち着いて読めます。 と言っても、聞かなかったら知らない事で、読者に分かり易い…

椎名誠の「銀天公社の偽月」「砲艦銀鼠号」「武装島田倉庫」

久し振りのシーナ・ワールドです。 ずっと前、椎名誠さんの作品を次々に読んでいた時期がありました。 「岳物語」「哀愁の町に霧が降るのだ」「さらば国分寺書店のオババ」等など。 そして「アド・バード」「水域」「武装島田倉庫」等のSF、超常小説。 内…

ジム・ケリー「火焔の鎖」を読む

ジム・ケリーの「水時計」に続くシリーズ第二作「火焔の鎖」を読みました。 同じイギリス東部の沼沢地帯が舞台ですが、「水時計」は凍てつく厳冬の季節、今度は砂塵風に襲われる炎暑の夏の出来事です。 主人公の新聞記者ドライデンは、4年前の自動車事故か…

ジョー・ヒル「20世紀の幽霊たち」

ジョー・ヒルのホラー短編集「20世紀の幽霊たち」を読みました。 ホラー小説というのは、今まで殆ど読んだことがありません。 映画や、テレビドラマ等で見ることはあっても、原作を読んだ事もありませんでした。 この短編集の著者ジョー・ヒルは、スティーヴ…

ローラ・チャイルズの「お茶と探偵シリーズ」2冊

ローラ・チャイルズの「お茶と探偵シリーズ」を2作続けて読みました。 「イングリッシュ・ブレックファスト倶楽部」と「ジャスミン・ティーは幽霊と」。 このシリーズは、本当に読み心地が良くて、楽しいでのす。 疲れたような時に読むと、ほっとします。 …

ジェフリー・ディーヴァー「コフィン・ダンサー」を読みました

ジェフリー・ディーヴァーの「リンカーン・ライム」シリーズ第2作、「コフィン・ダンサー」、昨年から持ち越していたのを、やっと読み終わりました。 シリーズなので、レギュラーの登場人物何人かは分かり易くなりました。 四肢麻痺でベッドでの生活を余儀な…

今年の楽しみ その2 これから読む本

昨年末から持ち越して今読んでいるのは、ジェフリー・ディーヴァーの「コフィン・ダンサー」です。 殆どの場合、二回読まないとはっきりしない事があるので、これも実は二回目です。 いつも、寝る前の静かな時間に読むので、目や脳も半分眠りかけているので…

ジェフリー・ディーヴァー「ボーン・コレクター」

ジェフリー・ディーヴァーの名探偵リンカーン・ライムシリーズ。 そのデビュー作「ボーン・コレクター」を読みました。 主人公はニューヨーク市警の中央科学捜査課部長であったリンカーン・ライム。 有る事件の捜査で、現場調査中、事故で四肢麻痺になりベッ…

S.J.ボルトン「三つの秘文字」を読みました

創元推理文庫から新しく出た「三つの秘文字」は、イギリスの作家S.J.ボルトンのデビュー作だそうです。 シェットランドが舞台で、ルーン文字が出てくると言う事で、これは読まなくてはと思いました。 とても怖ろしいストーリーでした。今までに読んだも…

北杜夫さんのこと

芥川賞作家の北杜夫さんが亡くなられました。 割に最近、テレビでお見かけしたように記憶していましたので、驚きました。 我が家では、家族皆が北杜夫さんの作品が好きでしたので、何冊かの蔵書があります。 楡家の人々、輝ける碧き空の下で、白きたおやかな…

ローラ・チャイルズのミステリー2冊

先日の「ダージリンは死を招く」に続いて、ローラ・チャイルズの「お茶と探偵」シリーズを2冊読みました。 コージー・ミステリーと言っても、かなり読みごたえあり、面白いのです。 このシリーズの文庫本のカバーのイラストが、可愛くて楽しいのですが、ち…

ローラ・チャイルズ「ダージリンは死を招く」

ローラ・チャイルズの「お茶と探偵シリーズ」の第一作「ダージリンは死を招く」を読みました。 この間からの、ジル・チャーチルに続いて、コージー・ミステリーと呼ばれる作品ですが、紅茶専門店のオーナーが主人公です。 サウス・カロライナのチャールスト…

ジル・チャーチル「眺めのいいヘマ」

ジル・チャーチル続きで、主婦探偵ジェーン・シリーズの第11作目「眺めのいいヘマ」を読みました。 先日来の残暑と、庭の草むしりなんかで疲れていたので、こうした気楽な読み物が丁度よかったのです。 今回は、ジェーンが、以前クリスマスに催したクッキ…

ジル・チャーチル「君を想いて」

やっと少し涼しい日もあって、色々家事が忙しくなってきました。 暑さと蚊に耐えられず、伸び放題の庭の草むしりも、もう放っては置けません こういう日々の寝る前の読書は、はらはらどきどきの刺激の多い作品や、長編の重いものではなくて、コージーミステ…

アン・クリーヴス「野兎を悼む春」

アン・クリーヴスのシリーズ作品「シェットランド四重奏」の第3作「野兎を悼む春」を読みました。 「大鴉の啼く冬」、「白夜に惑う夏」に次ぐ「春」です。翻訳出版されるのを楽しみに待っていました。 いつも思うのですが、このシリーズの日本語版の題名が…

ケン・フォレット「鴉よ闇へ翔べ」を読みました

原題の「Jackdaws(鴉)] では読む気がしなかったかも知れません。 「鴉よ闇へ翔べ」という日本語の題はうまくつけられたなと思いました。 ケンフォレットの作品ですから、面白いのは間違いないとは思いましたが。 「針の目」と同じく第一次世界大戦のヨーロ…

アリアナ・フランクリン「ロザムンドの死の迷宮」を読みました

「エルサレムから来た悪魔」の後、待っていた2作目の「ロザムンドの死の迷宮」が出たので、早速読みました。 「エルサレム」から大分経ったので、もう細かいことはすっかり忘れてしまっています。 12世紀のイングランド、ヘンリー2世の時代です。 経緯は…

ウンベルト・エーコ「バウドリーノ」を読みました

「薔薇の名前」のウンベルト・エーコの「バウドリーノ」は10年ほど前に書かれた作品が最近翻訳出版されたもので、話題になっていたようです。 娘が買って置いてあったので、先に借りて読んでみました。 どんなストーリーかも知らず、「薔薇の名前」が面白…

ジル・チャーチル「愛は売るもの」

のんびりと気楽に読みたい時、コージー・ミステリーと言われるジル・チャーチルの作品を読みます。 「主婦探偵ジェーン・シリーズ」と「グレイス&フェイヴァー・シリーズ」がありますが、この「愛は売るもの」は「グレイス&フェイヴァー・シリーズ」の第5…

児玉清さんを悼む

児玉清さんが亡くなられたニュースに驚きました。 本当にお気の毒で残念です。 以前はクイズ番組「アタック25」でよくお目に掛かっていましたが、最近は書評家としての児玉さんのファンでした。 先頃、テレビのブックガイド番組「週刊ブックレビュー」で、…

角川書店編「古事記」を読みました

角川文庫のビギナーズ・クラシックス版「古事記」を読んでみました。 子供の時読んだ児童向きの「古事記」や、小学生(当時は国民学校でしたが)の教科書に神武天皇やオトタチバナ姫、スサノオノミコト、オオクニヌシノミコトなどのエピソードがあったように…

宇月原晴明著「廃帝奇譚」を読む

先日の「安徳天皇漂海記」に続いて「廃帝奇譚」を読みました。13〜14世紀の中国、大元帝国のクビライ・カーンの命を受けた巡遣使マルコ・ポーロが世界から珍しい見聞を集め、ルスティケロがまとめた本「東方見聞録」を巡る物語が「安徳天皇漂海記」。 「…

ケン・フォレット「ハンマー・オブ・エデン」を読む

図書館で借りた本ですので、655ページをかなり急いで読みました。 どんなストーリーかも知らずに借りて来てもらったのですが、地震と関係ある話なので時期的にちょっとしんどい所もありましたが。 プリーストと呼ばれる男は、若い頃犯罪を重ね、殺人まで犯し…

ケン・フォレット「レベッカへの鍵」を読む

NHKでこの間放映された海外ドラマ「大聖堂」の原作者、ケン・フォレットの作品です。 この作家の作品は、日本でも沢山翻訳出版された様なのですが、今は手に入らない物もあります。 これは、図書館で借りてきて貰いました。「針の目」と同じ様に、第二次世界…

「安徳天皇漂海記」を読む

宇月原晴明著「安徳天皇漂海記」を読みました。 娘が買ったこの本が家で目につかなかったら、読む事もなかったと思います。 私は、この作家さんの事を知りませんでした。 源氏との戦いに敗れ壇ノ浦で祖母に抱かれ入水した平氏の幼帝が、琥珀の様な球体に封じ…

ピーター・トレメイン「死をもちて赦されん」を読みました

ピーター・トレメインの長編第一作「死をもちて赦されん」が翻訳出版されましたので、早速購入、読み終えました。 第5作「蜘蛛の糸」。 第3作「幼き子らよ、我がもとへ」。 第9作「修道女フィデルマの叡智。」 第4作「蛇、もっとも禍し」。 短編集「修道…