北杜夫さんのこと

芥川賞作家の北杜夫さんが亡くなられました。
割に最近、テレビでお見かけしたように記憶していましたので、驚きました。
我が家では、家族皆が北杜夫さんの作品が好きでしたので、何冊かの蔵書があります。
楡家の人々、輝ける碧き空の下で、白きたおやかな峰、どくとるマンボウ航海記など。
私は、特に、「輝ける碧き空の下で」が好きでした。
ブラジル移民をした人達の苦難の歴史の小説でしたが、読んでよかったとしみじみ思える作品でした。
今でも、ブラジルやペルー移民の話題や、アマゾン、マナウスなどの地名が出ると、この小説を思い出します。時間があれば、もう一度読みたいと思う一冊です。
躁鬱病に長く悩まれ、躁期には株を買いまくったりと、他人の私達でもはらはらする様なお話でしたが、もう、そんなお話も聞けなくなりました。すこし寂しい気もします。
どうぞ、安らかにお休み下さいませ。心よりご冥福をお祈り致します。