スエーデンの作家ヨハン・テオリンのデビュー作ミステリー「黄昏に眠る秋」を読みました。
近年、北欧の作家が注目されているとの事なので、数々の賞を取り世界20か国以上で刊行され高い評価を受けているというこの作家の作品をまず読んでみようと思いました。
この作品は、秋ですが、冬、春、夏と四季シリーズになっているようで、その点にも惹かれました。
舞台は、スエーデンの東南の細長い島、エーランド島。
この島出身のユリアの幼い息子は、20年も昔、祖父母の家から行方不明になります。
ユリアは悲しみと自責の想いの中、長い年月の間に母を亡くし、元船長の父とも疎遠になったままでした。
今は老人ホームで過ごすその父のもとに、息子が行方不明になった時に履いていたサンダルが送り付けられてきたことから、ユリアと父の交流がまたはじまり、協力して犯人捜しが始まります。
物語の終わり近くに、思いがけないどんでん返しで、事件の解決をみます。
父と娘の想いの葛藤もあり、かなり読み応えのある、良い作品でした。
もう一作、「冬の灯台が語るとき」も買ってありますので、続いて次はこれを読みたいと思います。
春、夏の2作も早く出版される様願っています。
四季シリーズといえば、シェットランド島を舞台にしたアン・クリーブスの四季シリーズの「秋」はどうなったのでしょうか?
「大鴉の啼く冬」「野兎を悼む春」「白夜に惑う夏」と読んで、「秋」を待っています。
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