ジル・チャーチル「愛は売るもの」

 のんびりと気楽に読みたい時、コージー・ミステリーと言われるジル・チャーチルの作品を読みます。
「主婦探偵ジェーン・シリーズ」と「グレイス&フェイヴァー・シリーズ」がありますが、この「愛は売るもの」は「グレイス&フェイヴァー・シリーズ」の第5作。
舞台は、少し古くて、1932年になっています。
リリーとロバートの兄妹は訳あって古いお屋敷に住んでいますが、4人の宿泊客を泊めたところ、そのうちの一人が殺されます。
それは、人気のラジオ伝道師でした。
一方、休職中の小学校の教師がいて、校長に頼まれて、代用教師を務めながら、この兄妹は警察署長の捜索に協力します。
気楽とはいえ、当時のアメリカの社会情勢、大統領選挙や、巨大なボールダー・ダムの建設問題などが織り込まれていて、面白く読めました。

愛は売るもの (創元推理文庫)

愛は売るもの (創元推理文庫)