「フラワーショウ!」と「FAKE」

先日、欲張って、一日に2本の映画を見てきました。


「フラワーショウ!」は、チェルシー・フラワーショーが舞台。

この世界一のガーデニング大会には、日本人のガーデナーの方々も参加されるので、テレビでその様子が報道される事もよくあり、楽しみにしています。

この映画は、実話に基づいたストーリーとの事です。

野草を愛するアイルランドの田舎の娘さんが、このショウに参加し、金賞を勝ち取るまでの苦労と、それに負けない根性に敬服。

野草とサンザシの木を生かしたこの庭の細部まで、もっとじっくりと見たかったと思いました。



「FAKE]は、先頃、マスコミを賑わせた作曲家のゴーストライター事件。
森達也氏のドキュメンタリー映画です。


森監督が佐村河内守氏の家に通って、その後の日常を取材したもの。
この事件は、不思議な事件だと思っていました。
佐村河内氏が耳が聞こえないのか、聞こえているのか、それで世間を欺いたのかどうか、この映画は、その点に迫ったものの様な感じがしました。
本当のことは、ご本人にしか分からないのかも知れません。


私が、この映画を見たかったのは、そうした事より、どうして他人に頼まなければならなかったのか知りたいと思ったからですが、その点は、分かりませんでした。

私は、音楽にうといので、不思議な事件としか、思えません。
全く、音楽に無関係とか、作曲した事が無い人なら兎も角、いくら自分の意図する所を詳しく説明、指図したところで、他人の作曲したもので満足できるのか、不思議です。
隔靴掻痒な感じで、自分でやった方が、早いのではないのか、と思うのですが。
いくら作風が好きであっても、芸術家の感性というものが夫々あると思うのです。

佐村河内氏の過去の音楽との関わり方、ゴーストライターを持つことになった経緯などが、まだ私には分かりません。
この映画の、最後の方で、佐村河内氏が、シンセサイザー(でしょうか)を買って、いきなりご自分の作曲らしい曲を演奏する場面がありました。

本当に、私にとっては、ミステリー小説のような事件でした。
今回は、居眠りせずに、頑張って見たつもりなんですが。

それにしても、あの事件の報道以後、ゴーストライターだったと言われる新垣隆氏が、マスコミの玩具にされている様で、嫌な感じがします。
人間の「弱さ」を見せつけられる事件だった様な気がします。