アン・クリーブスの「シェットランド四重奏」シリーズの最終章です。
「大鴉の啼く冬」「白夜に惑う夏」「野兎を悼む春」とこの「青雷の光る秋」と一応四部作が完結です。
作品の内容は勿論ですが、どれも素敵な題名で、次はどんなのだろうかと待ち遠しく思っていました。
この「青雷の光る秋」では、いよいよペレス警部が婚約者の画家フランを両親に紹介するために二人でフェア島を訪れます。
両親は、婚約祝いのパーティを島のフィールドセンターで開いてくれます。
このセンターは、バードウオッチングの拠点であり、島民のパーティ会場にも利用されていたのです。
運悪く天候が悪化して島外との交通が途絶え、バードウォッチャーの宿泊者達も足止めされているこのセンターで、所長の妻である美人学者が殺され、続いて料理人の女性も死体となって発見され、ペレス警部は一人で捜査しなければならなくなります。
そして、衝撃的な、悲しい結末はとてもショックでした。
この作品で、地域的には珍しい鳥の発見を巡るバードウォッチャー達の競争など、今まで知らなかった意外な一面を知りました。
私も、主人が定年退職してから、ウォーキングや、琵琶湖の水鳥のウォッチング等にもちょいちょい出かけましたが、のんびりしたものでした。
本格的なバードウォッチングでは、やはりそういう競争もあるのでしょう。
シリーズ物は楽しみに待って読みますが、終わると寂しい物です。が、まだ続編があるとの事、嬉しいことです。
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