S.J.ボルトンのデビュー作「三つの秘文字」に次ぐ第二作「毒の目覚め」を読みました。
この作品は、色々な毒蛇が出て来る怖いお話です。
先日、回覧版で「町内にマムシが出たので注意して下さい」というお知らせがあったばかりです。
蛇は嫌ですが、毒蛇でなければ、そして近付かなければ、そんなに見るのも嫌と言う程ではありません。写真や絵で見るくらいは、我慢できます。
写真や絵でも嫌なのは、蜘蛛、ムカデ、ゲジゲジ、ゴキブリなどです。
それでも、この作品では、あちらこちらの家の中まで猛毒の蛇(毒のない蛇も)ウジャウジャ出てきて、寒気を覚えるほどでした。
英国の静かな小さな村で、その夏、蛇が異常に発生し、咬まれて死者もでます。
野生動物病院の獣医クララは、一匹に咬まれたにしては、毒の濃度が高すぎること、南半球に生息し、英国には居ないはずの毒蛇である事などから、疑問を感じ調べ始めます。
悪意ある何者かに狙われる恐怖に立ち向かうクララ、彼女自身も疑惑を持たれて逮捕されたりしますが、敢然として戦う姿に応援をせずにはいられませんでした。
幼い時に母親の不注意で顔に醜い傷跡が残っていて、そのコンプレックスや母親に対する恨みの気持ちなどで悩むクララですが、物語の最後には安らぎを感じる境地になって行くのに、ほっとしました。
- 作者: S・J・ボルトン,法村里絵
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