「エジンバラの古い柩」「修道院の第二の殺人」に次ぐアランナ・ナイトのファロ警部補シリーズの第3弾「蒸気機関車と血染めの外套」を読みました。
ファロ警部補には亡くなった奥さんの連れ子であった若い医者のヴィンスと暮らしています。
ファロはかなり年配の様に思ってしまいますが、結婚した時にはヴィンスはもう大きかったので、この二人は義理の親子といってもあまり年の差はありません。
事件が起きると、ファロ警部補はヴィンス医師の助力を得て事件を解決する事が多いのですが、どの作品でも、ヴィンスはやや甘えた高校生ぐらいの感じがします。
この作品では、二人はヴィンスの上司である警察医ケラーの晩餐会に招かれて出かけますが、使用人も一人しか居ずしかも歯痛で、ケラーの妻メイベルがおろおろと手伝うものの、晩餐会は気まずく終わります。
翌日蒸気機関車に乗って妹の家に向かったメイベルは、途中で姿を消し、線路沿いの雪の中から、彼女の毛皮の外套が血染めとなって発見されます。
ヴィンスはメイベルに憧れていますので、気が気ではないのです。
ヴィクトリア朝時代のエジンバラの雰囲気が感じられる、趣のあるシリーズになっています。
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