ピーター・トレメイン「修道女フィデルマの探求」

修道女フィデルマ・シリーズ中の短編集、第３集です。
これは、原作では一冊のものを、日本では３冊に分け出版されたそうです。
それぞれ５編の短編作品が収録されています。
第１集は「修道女フィデルマの叡智」、第２集は「修道女フィデルマの洞察」でした。
「フィデルマ」のシリーズは、時代は遠く中世で、舞台も修道院という特殊な世界が中心なので、生々しさが無くて、安心して読めます。
また主人公が才色（？）兼備な爽やかな修道女で、どの作品も楽しく読めます。
修道院と云えども、そこには欲や妬み恨みの様な世俗と変わらぬ人間の感情があり、長編も短編も皆それぞれ読み応えのある作品です。
原作では、もう１冊短編集があるそうで、また日本では、３冊に分けて出されるそうですし、長編もまだまだこれから翻訳出版されるそうなので、楽しみに待っています。