エリス・ピーターズ「納骨堂の多すぎた死体」

エリス・ピーターズの「納骨堂の多すぎた死体」を読みました。
大好きな「修道士カドフェル」シリーズの作者エリス・ピーターズの別のシリーズ、「フェルス一家」シリーズの第3作です。
現代物で、ジョージ・フェルス警部と妻のバンティ、息子のドミニクの一家が活躍するものです。
この家族が、海辺のホテルで休暇を過ごしている時、ドミニクが、海でおぼれ掛けているパディー少年を助けた事から、地元に住むパディーの家族や叔父のサイモン達と知り合います。

パディーの叔父のジャーナリスト、サイモンの調査の為、200年振りに開かれた、当時この地方で有力者だったトレヴェッラ家の先祖の密輸業者夫妻の墓所の石棺。
夫の方には新しい遺体が二体入っていたがいずれも新しい他人のもので、本人の遺体は無い。
おまけに、一体は昨日まで元気でトレヴェッラ家の庭師をしていた男のものであり、もう一体は誰か分からないが、200年も前の物ではなかった。
また、妻の方は、生きたまま葬られた様子がうかがえる。
フェルス警部の一家もこの事件に関わってしまう事になる。

修道士カドフェル」シリーズと同じ作者の作品とは思えない作品でしたが、これはこれで、面白かったです。

ストーリーとは関係ないことですが、ドミニクという18歳の少年、15歳のパディ少年の夫々の家族(両親)に対しての言動は子供っぽ過ぎる様な気がします。
それに反し、事件等に関しては大人の様な考え方や話し方、ちょっと違和感を感じました。
また、密輸業者の夫の柩を開いて異変があったのに、妻の方はすぐに調べずに、後になってから調べるというのものんびりし過ぎていると思いました。

納骨堂の多すぎた死体

納骨堂の多すぎた死体