ジェフリー・ディーヴァーに戻って(2)


リンカーン・ライム・シリーズの第三作、「エンプティー・チェア」。
ライムとサックスが、珍しくニューヨークを離れ、ノース・カロライナの田舎町を訪れていた時に、地元の警察から協力を頼まれた事件の捜査をする事に。
殺人事件の犯人と目される少年の無実を信じたサックスが、少年と一緒に逃走するという困ったことになってしまって・・・
エンプティー・チェアーというのは、心理療法で空の椅子を前に置いて、それに座っていると想像する人に向って、心の中に有ることを打ち明けると云う方法らしいのです。




同じく、リンカーン・ライム・シリーズの第四作、「石の猿」。
先日読んでいる最中に偶然、地中海で難民船が転覆して、大勢の難民が遭難するという痛ましい事件がありました。
この作品は、アメリカを目指した中国からの密航者の船が、上陸目的地ニューヨークの目前で、悪い斡旋業者に爆破されます。
何人もの人達が命を落とす中、どうにか上陸出来た二組の家族は、自国で反体制者として追われるように逃げ出した人達でした。
冷酷な犯人と、彼を追うライム達警察陣との戦いです。

どの作品も、ディーヴァーらしいどんでん返しで、最後まで気が抜けない面白い作品ばかりです。