山崎勉さん、樹木希林さんが、画家熊谷守一さんご夫婦を演じている映画です。
「モリ」は、守一さんの「モリ」。
熊谷守一さんについては、私は、お名前と作品の感じをなんとなく知っている程度でした。
映画は、この画家の晩年の、夏の一日を淡々と描き、でも、とても面白い映画でした。
長年、外へ出ることなく、毎日庭へ出て、虫や魚、草木などを飽きず観察する画家。
お客さんや知り合いの人々で賑やかな家の中でも、ご夫婦の静かな暮らしがあり、特に、夜のひと時、二人で碁を楽しむシーンは、しみじみといいなと思いました。
出演者の皆さんも自然な感じ。
毎日曜日の朝、楽しみに見ているテレビ番組、「小さな村物語イタリア」の耳に心地よいナレーションでおなじみの三上博史さんだけが、異形の出現でしたけれど。
良い映画でした。
山崎努さんのとんがり帽子や毛皮の腰当てスタイルが、映画「ホビット」の魔法使い灰色のガンダルフや、茶色のラダガストを思い出させました。